赤色の花束を君に
先日、私の推しアイドルのアンジュルムの和田彩花さんの卒業が発表されました。
和田彩花さん通称あやちょは十代前半、ほとんど子供のときに「スマイレージ」としてデビューし今はハロープロジェクトのリーダーをやっていて、現在24歳でハロプロの中では年が上のほうなんですが
「私は辞めません」「オリンピックくらいまではやってると思います」など公言していて
私は「あやちょは居てくれる!!だいじょうぶ!」と慢心しているところがありました。
しかし突然の卒業発表があり、公開されたブログがこちら。
[和田 Blog]皆さまへhttps://t.co/YwzhpxjA2K#ANGERME pic.twitter.com/bp8oATBYlD
— アンジュルム (@angerme_upfront) 2018年4月5日
https://twitter.com/angerme_upfront/status/981851694634946560https://twitter.com/angerme_upfront/status/981851694634946560https://twitter.com/angerme_upfront/status/981851694634946560ddom/angerme_upfronhttps://twitter.com/angerme_upfront/status/981851694634946560t/status/981851694634946560https://twitter.com/angerme_upfront/status/9818516946https://twitter.com/angerme_upfront/status/98185169463494656034946560https://twitter.com/angerme_upfront/status/981851694634946560twitter.com/angerme_upfront/status/981851694634946560
これを読んで、なんというか、ファンだから悲しいのも寂しいのも当たり前で、
いやだ!!!辞めないで!!!っていうのはファンの特権だから、言っていいと思うんですけど、
こんな、こんなかっこいい記事読んだらもう
何をいうのも野暮なんじゃないかと思うような気がして。
アイドルとしての幸せ、グループとしての幸せ、人間としての幸せ…
全てを手に入れることって出来ないのかな?と思うんですが
それはその人が「何を幸せか」と思うかで違ってくるので一概に可能も不可能も言えないですよね…。
彼女はグループを、ハロプロを愛していて、リーダーとしてとても強く美しい姿を私達に見せてくれていました。
その一方、仕事とかぶってしまい、成人式に出ることが出来ず
「私達はアイドルだから普段の生活を犠牲にしている。それは仕方のない事だと思う。
でも成人式は一生に一度の事で、私には地元にしか友達がいない。本当に式に出たかった。こんなイベントまで犠牲にしなくたっていいと思う」と怒りを露にしている一面も見せてくれていました。
彼女はアイドル界の革命児で死なないジャンヌダルクであり坂本龍馬なので、
今年成人する後輩を式に出席させるなどの革命を起こし我々に感動の涙を流させてくれたのですが
「犠牲」かぁ…と色々と考えさせられました。
「アイドル」だから恋愛しちゃいけない
「芸能人」だから普段の行動に気をつけなきゃいけない
「ハロプロ」だからやりたい事が出来ない事がある
普段から身を隠さなければいけない、不用意な発言はしちゃいけない、悪口を言われても我慢しなきゃいけない…
「ハロプロ」のアイドルでいたあやちょが得たもの、失ったもの
それでも愛してくれたこと、グループの夢を追ってくれたこと、自分の夢を追う決断をしたこと…
ハロプロはすごく不条理なこともあれば、良いところもあると思います。まだ暦が浅いので大きなこと言えませんが、こんなにスキルが抜群に高いアイドル集団を私は他に知りません。
得るものはたくさんあった。でも失ったものもたくさんあったと思う。
それでも「ファンもメンバーも、みんなの事が大好き!!!」と言った後に照れて後ろを向いてごまかしたあの赤い耳は本当だと思う。
幼いながらにハロプロを選び、そこで戦い、そこから卒業していく彼女の事を、私はずっと好きでいるし、好きになれて幸せです。
そして「ジャニーズ」のタレントである彼等もきっと同じ事が言えるという事
どの事務所でもまぁそうだと思うんですが、私が好きなのアイドルはこのふたつの事務所なのでここではこの話をさせてください。
ジャニーズという巨大な事務所で得られるチャンス、報酬、そして制限、出来ない事、縛られること…
「 アイドル」は夢をみせて夢を売る仕事なのかもしれない。でも本人たちの夢がこの「ジャニーズ」の枠の外に向いてしまった時、この強固な事務所はどこまで許してくれるんだろう。
私の自担は「この事務所は素晴らしいけど、新しいことをなかなかさせてくれない」とよく口にします。
同時に「アイドルはなんでも出来る。歌に踊りにバラエティに演技。全部出来るのはアイドルだけだ。素晴らしい職業だ」と言ってくれます。
私はこの言葉に救われると同時に、嫌になったらすぐにでも辞めてくれたらいいとも思っています。私はね。
それは去年自担が猛烈に傷ついているところをみて、「こんなに苦しまなきゃいけないならアイドルなんてやめてもいい、私達に見えなくても、どこかで幸せに笑っててくれるならそっちのほうがいい!!!!」って思ったからで、少しこの本題とはズレてしまうんですけど、まぁそこは置いといて、「事務所を辞める」っていう選択は全然罪ではないと思っています。
「アイドルは普通に生きていたら経験できないような事がたくさん出来る。それに見合う対価を支払うのは仕方の無いことだ」という意見をよく聞きますが、私はそんなことないと思うから。
対価ってなんだろう。
一人の人間が一人の人間として生きることを諦めなければいけないほどの宝を、彼等は本当に得ているのか。そんな宝はこの世に存在するのか。
アイドルとして、グループとして「自分はこういう人間です」というセールスをしてステージの上で生きていく。
そこに摩擦が生まれたら、何かと何かを天秤にかけてそのステージを降りる決断を下すのは「一人の人間の権利」なんじゃないか。
そして同時に、「貴方がステージを降りるのは寂しいです」という気持ちを声高に叫び、泣いて惜しむのも「一人の人間の権利」だと思います。
例えば私達がこの会社を辞めて違う会社を探そうと転職を決意するように。
高校卒業を控え、大学に行くのか専門学校にいくのか働くのかを選ぶように。
ジャニーズには「卒業」がないから、「脱退」になってしまうけれど。
私達ファンは「おめでとう」や「ありがとう」と言って別れを惜しませてもらえないけれど。
「ステージにいる君」が永遠にはならなくても
彼女を、彼を愛した気持ちを美しいものとして「永遠」にするためにも
代わりの誰かを傷つけては決していけない。それだけを守ればいいと思う。
あとは存分に悲しめばいいと思う。
応援できない自分を責めなくていいと思う。
まだそんなこと考えなくていいと思う。
いつかそうなれたら素敵だなと思うけれど。
貴方の歌がもっと聞きたかった。
貴方の笑ってるところがとっても好きだった。
人見知りをする貴方がメンバーにだけ見せる顔を私達にも見せてくれるのが嬉しかった。
貴方を神様のように思っていた。本当は人間と知っていた。
貴方が窮屈に思っていたのも少し気付いていた。
でもそれ以上の愛を知っていたから、信じていたし安心していた。
全てに全力で挑んでくれた事を知っていた。
だからその「全て」を「夢」一つだけを選んだ貴方をとても貴方らしいと思う。
それでも寂しい。
本当に寂しい。
不器用な貴方が愛しい。
貴方という赤が抜けてしまうのは、悲しいし寂しいしつらい。
今はただそればかりだけど、いつか笑って応援したい。
私はそういうファンでいたいし、そういうファンが好きです。